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『Ran ZE 7』 [三文短編小説]

(ことのおこり
あるせかい
ひとびととは
とおまきにも
ながらく
かれらのことで
いつごろか
おぼえてはいた?
じじょう
このよにいたった
むかし
そんざいしていた
いきさつ
いまにいたるまで)


しずな
やはりそうでした。

(きゅうしする
あいま
よそみするしぐさ
このせかいにもじゅみょうが?
はてなく
いまだ
かわらずの
がいねんすら
さだかではない
ゆらいする
かりに
さいごを
しらずじまいの
けはい
そばに
じっさい
いまだにおいて)

やすひろ
わかるわけがない。
それはぜったいに。

(われにかえって
にちじょうに
へいじの
さくごがある
あいまの
どうしても
おもういじょうの
ねぶかい
いわざるをえない)

教師
だめよ。
ちゃんとね。
ほかにかまけないで。

しずな
もう・・・わかってます!


ー 7 a ー

くれい
『天井画』というものをみたことがない。
しゅういつなものとは。
みあげるとひとがこちらをみおろしているようすが。
うえからそういうふうに。
せかいというもののいわれでこうずをしめす。

(そのばしょとは
ながらく
がいようにはいまだいたらず
たんてきに
ちんもくするとしつき
さだかになく
しかし
けっていてきにそんざいした
けっかとして
そのそうしょうは
『ベルトナ』

とうじランディーのしんじょうだった)

いずき
こんわくもの。
あのひとってイカレてるってきがやっぱりとね。
ほっさてきで。
こだわりがあるせいかな。
むずかしいとおもうせい。
おかしい?

かずさ
べつに。
うまくいっていないわけじゃなし。
そうじゃないの?
たんじゅんなことじゃ。
むずかしいの?

いずき
かんがえるとさっぱり。
なにも。
なにもたりえず。

かずさ
そんなにふかい?
ふつうじゃなし。
むしろぎゃくにね。
いうと。

いずき
まあね。

(すこしかんがえて)

かずさ
あのたんとうのひとってどんなかんじ?
れいのポストの。

いずき
あたらしくばってきされたひと。
きょうみある?
ふつうよ。
でもどうしてかな。
じじょうは。
それはしらない。
りゆうまでは。

かずさ
わかいから。
しゅうさいとか。
そういうひとかな。

(かりにうそつきで
しらずのまま
さだかでなく
うらぎりものであって)

かずさ
あってみたいきがしていたから。
それをいっておきたくて。
とりあえず。
でもそういうわけでもないからね。

(ふたりはごご
ガラスごしにおもて
おくがいのテナント
モールのちゅうすう
ろじにならってならぶ
てんないは
げんしょくけいのしきさい
パイプいすにカウンターテーブル
てんじょうはじゃっかんとたかくダクトが
しごとのあいまのきゅうけいじかん
おそまきの昼食だった
プレートのサンドイッチ
グリルチキンとグリルやさいにチーズ
かたやツナのオムレツにトマトソース
フライドポテトとクラムチャウダー
そして珈琲
いずきはあかげのボブカットにしろいまるくびのブラウス
じょうげにデニムのブルゾンとパンツにスニーカー
おとなしくとも)

いずき
ほらきた。
どこからか。
あくまでリアル。
そんなかんじがする。
ほんとうにそうね。
ほんにんだわ。

(やすひろのすがたが
ぐうぜんみせに
ふりむききづいてそばのせきにすわる
テーブルにばんごうふだをたて)

やすひろ
いい?

いずき
どうぞ。
もうきゅうけいなの?

やすひろ
まあね。
きみらも。
ほんとうに?

かずさ
こんにちは。
ブラウニーのかれね。

いずき
『あなたとブラウニー』のゆらいのひと。

かずさ
こうえいです。

やすひろ
それはね。
ゆうめいないいぐさだ。
とうじはやってたポップスのことだろ?
ぼくがさいしょにきいてそれをいったのがかのじょ。
そのいつわのスラングだ。

いずき
そういうこと。

(やすひろはめがうすくふたえでほりがふかく
かみをかりそろえくちひげ
 セーターにほそみのコットンパンツでうえからジャケットをはおる)

かずさ
しごとはどんなかんじ。
うまくいってる?

やすひろ
かんがえどころだよ。
しょうじきなにをやってもだめなきがする。
ぶなんであればじょうとう。
ほんもうというべきだよね。
いまはそういうかんじ。

いずき
ぜったいうまくいってないとおもう。
よくこりつするから。
そんなひとよ。

かずさ
わかりそう。

やすひろ
べつにそんなのかんけいない。
そっちは?

いずき
いちおうはね。
もうもどらないと。
まだしごとがあるから。

やすひろ
がんばって。

いずき
それじゃあ。
またね。

かずさ
ありがとう。

(ふたりはトレーをもってせきをはずす
ひとり
やすひろはこまったように
オーダーがせきにはこばれてくるあいだ
モバイルをとりだしながめていた)


しずな
どこにいても。
こんわくするそのきょうつうのいいぐさ。
ゆるぎない。
やきつくほどに。

(ひとり
スタンス
まさにわれらが
くりださんばかりに
そのまちは
いつもの
そのはず
よくじっさい
みちをまちがえ
くりかえすものは
おなじうかい
さらしもので
つうかして
めにうつる
かたくおもいしる
どれもが
びりょうで
びみょうな
つかれ
うまくいかない
ばあいで
とりあえず)

しずな
こんなことすら。
すくなくとも。
おおむかしのはなしじゃなし。
すうねんのごさはおおきい。
できごと。
いっていで。
せいめいせん。
いまさらどうしたものなのか。

(そのときは
ちかてつ
れっしゃないに
ざせきにすわり
ふうけいは
いんしょうはかわらず
そのねんりんすらおぼえるもの
こうしんされゆく
りゅうぎ
つうかしていく
こうこく
アナウンス
ていしゃするえき
まあたらしいホーム
ひとびとありかたは
いれかわる
そうじて
うごく
とけいのようでも
このバイパス
ほとんどねむらず
じかんは
うつろい
ゆえん
そうにちがいない
あるかくしんが)

魔神
さいご。
きみこそがひとり。

(このこえ
じかにはなしかけてくる
すがたはなく
かのじょはしらない
すどおりするようにもきこえるものであって)

魔神
かりにしりあえず。
だれひとり。
れいがいなく。
ふしめをいだく。
てんきがある。
おなじことだ。
そういうもの。
もしも。
このぶんめいやせかいはざんねんながら。
きみがしっている『もういっぽうのせかい』は。
わるいがここはこのままでおわる。
もうすぐ。
りゆうもきょうくんすらのこさず。

しずな
ずいぶん。
まるでしにゆくみたい。
じゅみょうなのかな。
そんなきがしたけど。
もうおわりというの?

魔神
ゆうよはある。
それいがいなにもない。
じかんがくればとぎれるように。
かんがえるよちはなく。
おわりむにかえす。

しずな
いったいなにが。
どういうことをいっているの?

魔神
このままここまでの。
かたみち。
じきに。
くだってみろ。
このてんまつを。

(しずなはだっしょくされたグレーのカーリーのショートヘア
めはなだちはほそくたいかくはかぼそい
ちいさなまるぶちのめがねをかけ
くろのタンクトップにみつぞろいのスーツとたんぐつ
にがにがしくおもう
シュールで
そんなものは
そのいいぐさでは
もったいぶっているだけで
めいわくなもの)

しずな
いうところのこの『ベルトナ』とは。

(しかいに
しゃないの
しょうめん
そのかがやくでんりゅうをおびたすがた
かっくうしてがんぜんをよこぎることの
まざまざとめにうつった)

しずな
『サンダーバード』

(きょをつく
そんざいが
はんぶんはビジョン
かがやく
おもわず
むじょうけん
たちあがりしゃりょうをわたる
あとをおって
そうこうちゅうのれっしゃ
れんけつぶのとびらをあけくぐり
せんとうのしゃりょうへとむかう)


殿下
おおよそぜつぼうするぞ。
かんがえるよちはないんだぞ。

くれい
おちどはない。
じぶんたちで。
でももっとちがう。
ただことのうわまえをはねるだけじゃない。
そんなことですらない。
じゅうぶんに。

殿下
でもなにをしている?
このままであれば。
しゅうたいだ。
だからもっとはたらけ。
しごとをしろ。
それをあえてむじょうけんにでもするべきだ。

くれい
いまであればまだそうけい。
じっさいてきにはまだてがうてない。
それがあるためで。

(オフィス
くれいの
どちらかというとがくしゃがたぎ
かべはあかがきちょうでちいさながくぶちがかかり
ラックにはスチームしきのコーヒーメーカー
かんようしょくぶつとサーキュレーター
ほんだなにならぶソフトウェアーとせんもんしょ
おおきなデスクトップPCがひろいもくせいのつくえにおかれ
そのまえのふるめかしいかわいすにすわりじむをする
めずらしく殿下がおとずれたそのひ
そうせつされたばかりだった企業
いまだじょばん
うみべのしんこうちいきにたてられた
そのしゃおくは鉄筋コンクリートの
ひろいまぐちでていそう
そっけなくかんさんとした
けんきゅうしせつのようだった)

殿下
はじだけはかかすな。

くれい
どういう?

殿下
だれのせかいだ?

くれい
そんなの・・・。

殿下
げんじつをみろ。
いつでも。
さっさとしごとをしろ。
いったいなんのため。
わからないわけがない。
いつまでこんなじょうたいだ。
いまさらいたらないことが。
なにがいったい。
すべてこうぜんたるものであって。
どうおもう。
すでにだぞ。

(くれいはいきをついてうなだれる)

殿下
それだけだ。

(そういってへやをでる
くれいはくじゅうの
いまいちうまくいかない
いいえない
たりえていないか
やはりもんだいが)

くれい
こまったもの。
でもだったらなぜポストが?
めいせきでは。
そのためだけに。
殿下か。
ふたごのあに。
いぜんはかおすらあわせたことがなく。
うまくいかない。
なにをしても。
ざんねんながら。
じつじょうは。


魔神
だれをおもう?
いまさら。

しずな
おなじ。
じじょうは。
じぶんはそうじゃないとだけ。
いつだってそんなことで。

(おって
どこまで
そしてどこ
かべとゆかはこげちゃのタイルばり
その回廊というばしょ)


ー 7 b ー

(じかんによりじじょうとは
すでにいこうしていた
リミット
さいだいの
さわぎ
そうどう
じしんによってなしとげる
なりかわることでのぎゃくてんげき
このばあいはちがって
やくそくされたいいぐさはなく
おおきくことなる)

やすひろ
まさにここでヒステリーにいたるということ。

(あきらかに
ふいによぎる
べつの)

魔神
ほかによういんやいいぐさは。
なにひとつ。

しずな
おわり。
ざんねんながら。

(とつじょランディーにぼっぱつした
しみんによる
ぼうとでありぼうどう
かかえたこのこんなんは
よういんはざんねんながらふじょうり
むじょうけん
いかなるちゅうしゃくもなかった)

ゆう
どうなってる。
こんなことで。

(いじょうじたいに
ランディーにおける、ゆう
このさいはてでどうこうをうかがう
もはやいきどおりだけ
そして
すでにしないではひのてはあがる
ほうぼう
そのうえのノイズ
むじょうけんにてんかいする
そのモンスターのイメージはたいとうし
しみんたちはいにもかえさず
うわのせに
ぼうそうをかそくするだけのこうい
じんだいなるもの
いわざるをえない)

ゆう
『スターダスト』のしようをきょかしてくれ。

(『根の国』は)

ランディー
だめだ。
それはまだこのせかいにはない。

ゆう
とめられないぞ。
このままでは。

ランディー
しかたがない。

ゆう
どうして?

ランディー
これはいったいどういうできごとだ。

(しぶりつつ)

ゆう
じっさいなにもかんがえてはいない。
さいごまで。
ひとびとはほっしなかった。
たいぎを。
だがそれでもこのばんこうだけは。
いっときにおいても。

ランディー
かのじょがくる。

ゆう
かのじょ?

ランディー
かりはそれでせいさんされるだろう。
それをかくにんしてみおくれ。
おまえのりょうぶんだ。

(このマインド
おおきくみだれ
そのどうもうなひのて
こうおん
あれくるう
ぼうそう
きょうじんにしてとどまることはなく
ほのお)

くれい
なぜノイズがでている。
こんなにもさいていなのか?

(仕事中だったためいまだ
PCのモニター
ほうぼうのセキュリティーのVTRが
じじょうはどこもおなじらしく
しかたがなく
これがアンダーグラウンドの
げんざいのマインド
まさにさいあくの)

やすひろ
だからいわんこっちゃない。
このまま。
もうろくするのか。
ふがいないない。

(パブのカウンターせき
そのもようはモバイル
てんないのてんじょうにすえたモニターに
べつにいちれんのライブえいぞうが
ゆうぐれにひとしいじかん
じゃっかんのきゃくのいりと
ワンパイントのジョッキをひとりであおる)


クレイン
こうしん。
プログラム
『FTM』
(フリートランスモーションシステム)
アップグレート。

(かのじょがみにつけている腕時計『クレイン』
クレインはクロノによってさどうするコスモグラフ
うすいチャコールのケース
もくめによるもじばん
そこにさんれんのぎんのふちどりのスモールセコンド
かたほうのみみにたんまつのイヤホンを
ウェポンがきどうする)

魔神
なにをかんがえている。
いまさらならば。
けんかいが?

しずな
そうじゃなく。
いぜんに『リキッドエアシステム』のがいようをしっていた。
とくべつなエアによって
ユーザーのかんせいにひやくてきにはんのうする
そうほうこうのスペックとポテンシャルをえる
そのかんきょうでじょうたい。
けれどいまはざんねんながら。
わたしがかんがえているのはエレクトロン。
じったいをかいせきしデータどうぜんにへんかんするテクノロジー。
このことでおおきくかわるもの。
あきらかにちがってくるもの。
とくていのものだけではなく。
ひやくてきにこうじょうするはず。

(げんじょう
ランディーはノイズをはっしつづける
『サイクロプス』と『死霊の騎士団』
がんらいイメージのはんぶんはじったいどうぜん
せいぶつがたがサイクロプス
ごうせいせんいによるせつ
きょうじんでかたいそうこうをみに
どくじのプログラムによってうごく
死霊の騎士団はオートマチックこうぞう
とくしゅなフレームとワイヤーのはいせん
ぜんしんをじゅんかんするクロノのバイパス
かたくタイトでスエードのようなしつかんのよろい
ながいサーベルをくしして
そのしゅつりょくはおおきくはかく
しないはうっそうとしたきちょう
ふかくぬりこめる)

しずな
『パッション!』

(そのときにじょうくうを
かのじょがはっする
だいようりょう
こうあつのでんりゅうがふりそそぐ
でんげきはいばらのつたのようにはい
つよくねじきるようにくいこむことでやきつく
そのいったいは
だいぶぶんはちんもく)

しずな
『タイムセット』

クレイン
『カウント』

(ランディーにビジョンをおくったしずな
かのじょがそこにいられるじかんはわずか
サンダーバードによりけいじされた
げんざいのマインド
ベルトナは
いこうする
ランディーとのディゾルブじょうたい
ベルトナというポテンシャル)

しずな
いっきにしとめる。
フルモーション。
『クロッシング・ダウン』

(さいど
けっていてき
きょくどで
じゅうどの
だげきをたたきつける
そのばにおしつけることでの
じゅうりょくによるかあつとほうでんによるスパーク
しんどうするかにふかく
こうぞうじょうのきほんたんい
つぶされまるこげになってたんかする
ここにおけるスペック
かのじょがぶぶんてきにでもあつかえたいおうできるりゆう
それはがんらいベルトナのじゅうにんでありきしつがある
せいらいの異能者であるためだった)

いずな
とりあえず。

クレイン
『セット』

(いまのげんじょう
ちんせいかした市街地
こうりょうと
もはやもえさかるひのてすらなく
ノイズはちんせい
いまはなにもうかがえず
まちはあとかたもなく
いったいはぶぶんてきはいきょだった
ちんもく)

しずな
ひかり・・・。

(そこ
わずかなそれがめに
トーチ
つよくかがやく
いってんに
いっしゅん
だがそれは
それはきゅうげき
いっきにもえあがりぼうちょうする
いっせいに
がんぜんにうつりせまりくる
ふれられるかのよう
しつりょうあるライトがおおいつくす
のみこむことでの
きょうじんな
ぜんけいへひろがる
しゅういに
むに
とりのこされたようにビジョンだけが
そのぜんぽうにあった)

しんや
『おまえだな。
まっていた。
けじめを』

しずな
いったい・・・
だれだ?

(しんやはあおいかみのロングのボブカット
きゃしゃでおおきなこっかく
タンクトップにかわのパンツ
あかいつめでりょうてにはばのひろいそうしょくのうでわ
そしておおきなさんれんのゴールドのもんようのくびかざりをする)

しずな
じかんは・・・まだ。

(ふいに
おうごんのすながまいあがる
みわたすと
のぼりゆくこうけいが)

しんや
『ここで。
そのことでのディスタンス。
またして。
こうしんする。
とどこおらず。
つねに』

(そのしゅういのパウダーはけっしょうかする
おおきないくつものりっぽうたいになってつらなる)

しんや
『きわめるべきじぶんというもの。
いまだ。
それはまだみめいに。
こんごにも。
そのきょうくん』

(けっしょうはいっせいにくだけちる)

しんや
『クラッシュ』

(ぶったい
こなごなとなってふりかかる
つうじょういじょう
こうはんい
しずなはてをこうさしフィールドをはってふせぐ
ぜんぽうにしいたえんじん
だがそのもうこうにはけおされんばかり
しょうげきはおおきくつよい)

しんや
『あまりほねがない。
いいだろう』

(ブレスがおさまり
まきあがる
ふりだしのように
ふたたびさいどけっしょうかをする)

しんや
『このできごとについて。
ほとんどはいみをもたない。
おまえをこのてでしとめればじゅうぶん。
それいじょう。
それはないだろう』
ゆう。
すがたをみせろ。

(ゆうはだまってあらわれる
すでにしゅういにじったいはなく
ちゅうにうかぶそのすがたはゆいいつ
そこは
しきさいに
そのこうけい
『ピンクフロイド』にそまりきったばしょ)

しんや
おまえは。
こんごともだな。

ゆう
たぶん。
もちろん。
そうだろう・・・

(かのじょはいったい
どこにいるのか
しんそう
げんじょうは
とおく
どうちょうする
こんなときに
じつざい
そんざいしている
いまだそのばしょに)

しずな
てもあしも。
このさき。
みおくるだけでしかない。

(たそがれどき
こちらがわ
さいごのひざし
ゆうぐれにふかく
ベルトナはやはり
そらにうかぶこうけい
すかしてランディーのじょうけいが
どうしてか
きにやむ
わからずじまいだった
なにものであって
りゆうはわかりかねる
じぶんたちというもの)

魔神
ぐうぜんではなく。
ありえず。

しずな
このまちは。
そのためだけにそんざいする。

(ベルトナの
がいとうにいる
ひとのけはいはなく
はばひろいとおりにがいろじゅ
かぜとそよぐおと
たちならぶいくつものビルディング
しひょう
てんけいてき
ぶんめいのショーケース
かたくとてもゆるぎがない
いまではそのゆうしゅうをたたえているかのように
スコールをそうきするほどにメロウな
このばしょ
ここにぶんめいがあったことがさいごとなる)


しんや
『まっしょうすることでのりょういき。
わたくしごとであれば。
なしえてこそのありかた』

(なにか
やはりいみしんに
びりょうの
いろとりどりのびみょうなひかり
ただよう
きらめきおりかさなって
けはいにきづかず)

 しんや
『おわかれだな。
これで。
むにかえす。
そうしておわるものでしかなくだ』

(ただまっしょうをとなえる
そのときぜんごして
いれちがう
どうきにだった
きらめく
むすうの
ビートによってはじける
いろとりどり
フレーバー
こうぎょくによるダスト
しんじつをとげるそのスプラッシュ!)

しずな
『FTM。
それはシフトする。
どうきにちょっけつにいれかわる』

(ビジョンは
ふかぶかと
こぶしによって
いっしゅんにしてこのきょりを
あっさり
いまはしんじがたく
しんやのはらはつらぬかれていた)

クレイン
『タイムセット』

(しゅうりょう
しずなのビジュアルはきえ
ちょくごにベルトナはあんてんしちんもく
なにものこさずすべていっせいにきえさる)

ゆう
ねえさん。
ちょっとこれはね。
しかたないらしい。

(ちょくご
ランディーはふっきゅうさいきどうした
それがげんざいにおいてなおいたるげんじょう)


あいる
あのできごとだけでも。
ただぐうぜんだったのか。
はたしていまでは。

(いまにして
おもうこと
おうおうに
むこうがわ
いんがを
ばくぜんとしていたころの
まぼろし
げんじつにはほどとおい
げんじょうとは
こんなんにたっかんはできず)


ー epilogue ー

(いちにちをへやでくさらす
じぶんのじかん
そこにどういうせつりやどうりがかいざいするものか
煙草をやって珈琲
ごぜんちゅうからごご
ゆうぐれからよるに
ぼんやりとした
よくおとがしないのか?、とおもうことが
じしつでのせいかつとはひとりであってシュール)

あれな
じぶんのはこにわについて。
わたしはどうしたものかな。
しっているひとたちに。
わすれさりそうなほどにながくいまだになにも。

エボ
じぶんではおもいあたらないのか?

あれな
どうかな。
そざつなてあいだから。
むかしから。
なにをみてもどうもいまいち。
ふつうじゃわからない。
おおよそりかいできないはず。

エボ
それでもまだなにか?
かわらずの。

あれな
なにを?
べつのばあいやそういうものがもしも。
でもどうなんだろう。
ただとおりすぎるだけで。
ちがいがなく。

エボ
うかつにはできない。
しかたがないものはひつぜんとある。
そういうものにれいがいはなく。
せいぜんとすらするもの。


(そのじだい
そのできごと
げんざい
そしてなお)

やすひろ
おもいかえしてみて。
あおじゃしんがありながらてをこまねいていた。
こんごには。
さいへんがひつようだ。
もっとブレーンがいる。
そしてはたらく。
たぼうだよ。
きりがない。

いずき
しほんのこと?

やすひろ
すべておさまるべくしておさまる。
さいしゅっぱつだ。
さいど。
しゅうたいだけではない。
いろいろうるさいこともだろうけど。

(そのひ
いつもながら
とうじのかたらい
これからのことにまたこんらん
あるじだいにはいんしょう
しかしいまにおいていちからの
ほとんどのできごと
ついじゅうしたベルトナのしょうしつにおわったせだい
そのためだけの
かりに『アスカプロジェクト』としょうし
じっさいには
こんらんとざせつ
ことのけじめ

こんかいはここまです)


ー 『Ran ZE』 to be continue ー