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『Ran ZE 3』 [三文短編小説]

(だまってはんすうしていた。
ベットでよこになりながらにかんがえる。
いぜんなら。
あったはず。
そんなじきそんなじだいとは。
おぼえているかぎり。
ものぐさにする。
なにかしんみょうでありものものしいものとする。
せいじつではありいまだじゃくねんのようでもある。
それとべつだん。
きままさ。
かりにもしんみつ。
じびょう。
しんそうにおよばず。
いっとき。
いかん。
わすれていること。
わからずときづかない。
ただちんもくしているだけのいまのしんじょうだった)


あれな
しってる?
ほんせつほんだいについて。

らんぜ
え?

あれな
どういうことというのかな。
りゆうは。

らんぜ
かりに。
だったら。
講習をうけなければすくなくともはなしにならない。
だからしかたがない。
きちんと受講しなければ・・・いけない。
そんないいぐさじゃないかな。

あれな
うん・・・
まるでたんなるおちこぼれみたい。
しかたないけど。
それはなんなのかな。

(講座のかえりだった。
げんざい。
地下街。
ずじょうのふきぬけのアーチ
つうろをはさんでむかいあわせにショーケース
そこにカフェのけいしきでつくえといすがならぶ。
給仕がひかえるてんないのおくはカウンターごしにかがみばり
たんてきにおおきなスチーマーとスピリッツのボトルがならぶ。
ふたりともつかれてようやくのクーリング。
ことのかいほうとちんせい。
しゅうかんであるあくへき。
すべてこうろうによるものとだけにみなすのか。
らんぜはふちのまるい色眼鏡をかけてみつぞろいのカレッジスーツ。
ロングのカーリーヘアをむぞうさにてでなでつけながら
煙草をすってグラスでチンザノを。
あれなはかたまでのびた髪をうしろでたばねて
ふちのちいさな眼鏡に革のパンツとニットのセーター
おおきなワッペンがうでとむねについたアーミーコートをはおり
グラスビールをのんでフライドポテトを。
このじかん。
たたみかける。
つね。
いっていのきちょうでかつどうする街のこうやく。
じこく。
ざっくばらんに。
しゅうい。
それで。
じぶんてきになにかちがうのか。
さえてない。
煙草をくゆらすことでのつね。
そのこういとは。
きそくてきにそのピッチそのテンション。
なにかをたどりかんがえながらのさぎょう。
ぼうぜんと)

らんぜ
さいきん・・・
こじれたはなしなんてなかったけど。
どうだったかな?

(そのはずで。
ものぐさなたいどではあるけど。
けれども。
きづくとじじょうはすでにうごいていた。
いしきとどうさにおいてごさがでている)

らんぜ
またDSVRが起動している。
例の『まあい』。
ラグ。

Vo
カウント。
らんぜ。

らんぜ
ネットワークにせつぞく。
アンサー。

Vo
ブレーカー起動。

(そのときあれなはそれにきづかず。
へいじのままに)

あれな
やっぱりきになるな。
なにかあるはずじゃないかな。
おかしい。
それが・・・
くらいてあいはさえてるぞってやはりおもうはずで。

(そうして煙草をとりだしくわえてひをつけた)

Vo
検索中。

ブレーカー
状況。
ことはすでにじっさいてきに。
どういうわけかくるぞ。
タイプはモンスター。
はっしんげんはユーザーによる。

らんぜ
りゆうは?
たんにこじれたから?
なぜそれが。

ブレーカー
たしかに。
こんかいはかいじょされたな。
しんがたのプログラム。
あるしゅのけいこうにはんのうしてうごく。
パターンがある。

らんぜ
うちらだったら・・・

ブレーカー
スレイヤー。
おうおうにいろいろとある。
ウェポンやまほう。
がくめんだけでもはんのうしさどうする。
そしてせいかとしてそれをかいしゅうする。

らんぜ
じかんはないけど・・・ありうるもの?

ブレーカー
けっきょくランディーのいこうがうごいたせいだ。
アンダーグラウンドとのけいこうがふかまったせいでそうなった。

らんぜ
かりにモラルなんて・・・

ブレーカー
おりあいをつける。
そうやっててきおうしていく。
それがつねだ。

あれな
こんやのテレビばんぐみ。
このあいだのぞくへんでたしか・・・そのはずだったけど。
いまからでもまにあえばみえたいな。

 ブレーカー
らんぜ。

(いっしゅんであんてん。
ディゾルブはかんりょうしていた。
まるですいそうのなかのように。
めにするデザインはすべてゆがみ
しきさいはネオンのようにはっこうしている)

らんぜ
そくどが。
すごい。
このはんしゃ。

(しりうるかんじうるそのばのふうきは
むしろいんしょうとしてはかたくこうしつ。
ブレーカーがリバイバルされる。
あくまでヘビーなさおのような銃火器は重力をかいさない。
うすくすけたダークグリーンのカーボン製で
クロノをでんたつするはいせんがゴールドの紋様ようにほどこされ
ほんたいのかたがわのそくめんにこをえがくように半月状のループ
銃身はみじかくそうほう高出力にたいおうする銃口があり
ながくことなるはわたりのオリファルコンの銃剣がそれぞれ
それをりょうかたをおとしてをたらした状態でつかんでかまえる)

ブレーカー
サーチ・・・ロック。

らんぜ
『ランチャー』。

(あっしゅくされたクロノによるこうせん。
その高出力のだんがんがはっぽうされる)

Vo
たいしょうにダメージ。
ヒット。


講師
『ドラグーン』
竜騎士とはがんらい銃火器をもったへいしのそうしょうです。
みなさんにはせいらいウェポンがそなわりあんじされている。
このことこそをぜんていにはなしをすすめます。
ウェポンこそがけっていてきなよういんでししつである。
そのりゆうであるからです。

(さいしょ。
あいまのきゅうけいじかん。
かのじょは煙草をすってかおをしかめていた。
講座は市内のビルのテナントのいっしつの講堂でおこなわれ
受講生はふたりだけ。
喫煙ばしょはそのべっしつにありさっぷうけいでまさにふきさらし
なにもなくかんさんとはいざらだけがおかれてあった。
しばし。
ようすをみてつぶやくようにいった)

あれな
なんのことかしらない。
まほうとかそんなはなしはきょうみあるけど。
このテクノロジーにたいしてじぶんではどうもね。
なぜいまさらかなとかおもうんだ。
はらがたつんだ。
わるいけどそう。

(きょむ。
すいさしの煙草をてさきでりきかえしてみた。
なにもない。
おもむろにひといきつく。
そしていってみた)

らんぜ
『らんぜ』。

あれな
え?

らんぜ
あなたは?

あれな
『あれな』。
べつにてきとうでいいけど。
はなしにならないてあいだから。
あなたはウェポンをしってるの?
じまえの。

らんぜ
うん。

(すこししぶった)

あれな
わたしはよくわからないんだ。
だからだめなんだ。
どうしてか。
ここでこうしていることすらむずかしい。
あおにさいで・・・
だったらどうかな?
どういうの?

らんぜ
あおにさい・・・
そんなてあい。
いろいろとね。
そんなかんじか。
きょうみぶかい。
どうかん。
わかるきがする。

(あれなはみじかいすいさしの煙草をはいざらでけして)

あれな
かわってるね。
そろそろじかん。

(そのまま講座のある講堂にもどっていった)

らんぜ
いうね。
いまどき。
それほどにたいどがわるいとおもうのかい。


ー 3 a ー

(だんがいされるおもい。
それはかこく。
じたいはせいきゅう。
ものものしく。
けれどきづかないものかもしれない。
それいじょうには)

やすひろ
ぜったいにだめだからね。
これいじょうのできごとはない。
だからにげきるんだよ。

あいる
だめ。

やすひろ
いいかい。
かんがえるよちはない。
しかたがない。
せつめいもままならないけど。
でもゆずるきはけっしてない。
このことだけでもおぼえておきなさい。
しらないだけのことでもんだいなんてかんけいない。
ひけめなんてけっしてないんだ。
ふつうにいきていける。

いずき
もういきましょう。
おわかれね。

やすひろ
げんきで。

(ことのじじょうはともかく。
そのじたいはにがにがしくまさににげるだけでしかない。
ゆいいつそれは『にかい』あるかもしれないとだけいわれた。
なおさらこんなんとおもうだろう。
それがあのえいがをほこったとうじしゃのさいご。
そうしておわったことがひにくげにきこえおもうだろう。
やはりあるしゅのぼうりょくにはちがいはないものであった)

かい
そうしておわったのがめいもんといわれた『PEN』。
とうじ最大手だったネットワーク企業のてんまつ。

あいる
かんけいしゃだったひとは?

かい
むずかしい。
みんなふつうじゃいられなかった。
ほうぼうにちってにげていったよ。
ぼくはまだよかったけどね。
わかかったしべつだん。
たんとうはメインだったし。
それいがいはだれもおぼえてすらいないだろうね。

あいる
主任がいたでしょ?

かい
しってる。
でもなんでそんなこと?
どういうこと?

あいる
いいから。

かい
それがどうも。
つかまったともいわれてるしちがうともいわれてる。
どうころんでも。
りゆうはししつにある。
すべてはてきせいのきかくにまにあうもの。
そのパターンがゆいいつのてきせいならほかはぜんぶおなじ。
ゆいいつであるそのパターンそれだけでまかなえる。
いちれんがしゅうそくしたのはそれがすでにそんざいするからだ。
もうほかにようはない。
ひつようでない。
そんなよみになるね。
つまりはそうだ。

あいる
なるほど。
だいたいのはなしはそうね。

かい
いまさらふるいはなしだ。

あいる
わかった。

かい
うん。
それで例の・・・

あいる
もちろん。
『RMT』のオリジナルしようのラップトップ。

かい
そうそう。

あいる
これよ。

(革製のキャリングケースをテーブルのうえにおいた。
ひるすぎのくもりぞらあるカフェダイナーのフロアーのにかい。
うみべにめんした公園のしきちないにあり
ぜんたいがガラスばりでそとのけしきにすいへいせんがうかがえる。
ゴシック調でつられたランプシェードにテーブルとふかいソファー。
かいはそのストラップのついたケースをあけ
なかからカーボン製のラップトップパソコンをとりだすと
さっそくコードかいじょしたちあげる。
コンピューターのアナウンス)

OS
ユーザーネーム。

かい
『アー・サー・ベー』。

OS
ネットワーク。
OK。
おしさしぶりです。
ボイス・オブ・ユーザー。
『RMT』ネットワーク。

かい
やったね。
これでいい。
らくいんきょできる。

あいる
じゃあどうも。
これで。

(むじょうけんにせきをはずす。
あかいロングヘアのめがふたえでほそくたんせいなおもかげ。
デニムのパンツにみどりのブラウスにあみこみのおおきなジャケット。
かいはそのばでRMTのそうさにぼっとうする。
たんぱつでがんぶち眼鏡をかけひげづら
シャツにツイードのスーツすがた)

かい
なるほど。
うまくいくな。
それでだ。
どうも・・・あのこはなにかあるようだ。
むかしそんなこいたよね。
すこしかんがもどってきた。
いまはとりあえず。

(それが。
それはいまだ。
いまだに。
さいごはじじょうにこそある。
いらいめいせきでない。
めいかくではなくまだおぼろげで。
つきひとは。
ゆううつなけっしてふっきれないしんじょう。
そこからあるいて。
かのじょはランディーの波止場ふきんにいた。
路地にはいるとふるい倉庫街でそれと商工会のたてものがならぶ。
そのいっかくであたりをみまわした。
かたいくちょうで)

あいる
きたわ。

(しばしのちんもくだった。
そのこえがはんのうした)

アルファ
なんのようだ。

あいる
すがたをみせて。

(しゅういのけいかんがかすんだ。
そのふうけい。
まるでドットがにじみしょうてんをうしなったかのように。
そのおぼろげなたんてき
この街に
ものおとはたかくはんきょうしてひびきわたる。
あるいっせん
このよではなく
『スペクトル』における
かりにゆうれいが?)

アルファ
どうした。
あいる。

(アルファがそのばにひずみうきあがったようにあらわれる。
ショートカットでめがあかくかおにおおきくもんようがある。
くろのパンツにしろいTシャツ、ウールのロングコート。
やせほそりおとろえたようで。
みためにはわかいせいねんではあるが)

あいる
いぜんにきいたはなしをもういちどきくけど。
どうほうはいるんでしょ?

アルファ
なんだ。

あいる
いまはしらないそぶりでむししているだけで。
そうでしょ。

アルファ
なんのことだ。
とうのむかしにだな・・・

あいる
ふだんはそう。
へいじをよそおっている。
だれもきづかない。
けれどもけいこうがあって・・・

アルファ
なにを。
しりもしないやつが・・・

あいる
そうじゃない。

(アルファはコートのうちポケットからかみばこをとりだし
煙草をくわえてライターでひをつけた。
そしておおきくけむりをはきいきをついた。
てに煙草をしんけいしつそうにうごかし)

アルファ
おまえがいったいなんのようだ。
そんなもの・・・

あいる
きづいていることがあるの。
かつての『PEM』のべつぶもん
『ELG』のたんとうがまだぞんめいでいることを。
ことのちんせいにいけにえになったはずの主任が
じつはいかさまクローンだとしってる。
ほんとうのとうにんはまだひさくをねってる。
いつでもうごかせるはずなのがELGがかいはつした
新型のモデル『アストロン』。
はかくのスペックでありいわばきょくちむけの新人類。
ゆいいつそのてきおうパターンのデータをうちだし
じっさいにていちゃくをさせることにせいこうした。
そのしこうせいでそのコードがある。
それをつかうきかいをうかがっている。

(かれは煙草をとりだしあいるにさしだす。
あいるをそれをうけとりひをつけてもらうとけむりをくゆらす)

あいる
あなたもそうでしょ。
ほんとうはアストロン。

アルファ
あのな。
いうとちがうぞ。
そのてあいはいいてあいじゃない。
けっかんがあるしがんらいはばけものどうぜんだ。
じっさいそんなかんじだ。
だからな。
そんなてあいとはやりとりはしていない。
おかどちがいだ。

あいる
ばくぜんとでももんだい。
ことはかなりねぶかい。
しんこくであるとしかおもえない。

アルファ
なんでだ。
いまさらなにがある。

あいる
あなたはしってるでしょ?
じっさいに。
ことがおこる。
すべてがほうかいしいれかわるそのできごと。
そのさいごをしってる。
そのあともたぶん。

アルファ
だったら?

あいる
わたしもそれをしってる。
たしかに。
おそらくじぶんじしんで。
たちあったはずだから。

アルファ
それならなおさらだ。
かしんするな。
やめておけ。
わかさにかまけてしりょをなくすな。
いつだつしてはだめだ。
それではなにもかんがえてはいないもどうぜんだ。

(どうしてだ。
むしりょ。
なにもかもすべてがそうあるのか)


あれな
さいきんとくにたいどがわるい。
はんせいしてるんだ。

らんぜ
たいど?

あれな
いろいろとかんがえてみて。
むかしみたいに。
だからちょっとおかしいかもしれない。
ぎゃくに。

らんぜ
まあべつに。
そんなことは。
よくおかしいとおもうけど。
じぶんてきにじぶんをだけど。

(じかんは。
もうかえるべきで。
いぜんよりへんぴなばしょにいまのへやが。
すでにじじょうはへいじによるをむかえるはず。
そのひとびとはいれかわりたちかわり
いちれんのわだいはそのままにかそくする。
じかんはけいかしそのころラジオでは
けだるいボーカルによるテンプルのしんずいにいたるころ。
たいようのかたむきにいろづくそのさいごのそらのもよう。
あれながもったいぶってさいごの煙草をすってもみけす)

あれな
かえる。
じゃあ。

(むぞうさにたちあがりさっていくかのじょ。
いつものごとくのじぶん)

らんぜ
なんなんだ。
だったら。
うちはただイモということだけなんか。
いつでもなんでや。
そうおもうわ。

ブレーカー
 モンスターのユーザーがわかったぞ。
すじょうだ。
かいわいのがくせいのようだ。

らんぜ
なるほど。
でもそれでいったい?
なにかとくべつな・・・

ブレーカー
いいや。
もうかえれるんだぞ。
またなにかあったんだろうな。
そのつどそのつどきまってあるものだ。

らんぜ
だったらもうかえろう。

(かのじょがせきをたった。
あいもかわらず。
しばし。
そのあと。
そばのせきでタブレットをてにだまっていた
わかいおとこがこらえきれずこえをあげてないた)

学生
ひどかった。
おれのモンスター!
さいしんさくにしてけっさくのきわみ!
くろうした。
ほんとうたいへんだった。
あしらいやがって・・・
ふつうそんなことそこまでするかよ。
もういやだ・・・
あっさりと!
むごかったぞ。
あんなん・・・
あんなんがなにをするんだよ。


ー 3 b ー

(テナントを。
地下街。
フロアをとおる。
ホールはひろくせいぜんと
つうろはしほうにのびてりょうがわ
ばあいにエスカレーターによるのぼりとくだり
ふきぬけはにかいだてそれいじょう
しょうめいのトーンは暖色のグラスでたようでかたい。
あれなはつかれたように。
ばくぜんとつうこうにんたちとすれちがう。
ためいきまじりに)

あれな
ほんとう・・わけがわからない。
ここにきてさいきんだし。
でもどこあるいてるんだろう?
いまだによくしらないな。

(まだ。
それに。
超現実。
そのハイウェーのようなこうけい。
そのあゆみ。
とまっているかのようにやはりおもえる。
とおりこす。
みみにする。
めに。
きんちょうかんをいだく。
そくぶつてき。
いとがとぎれそうなあやうさだけがつねに。
コンディション。
このしゅきおびに。
しんじょうだけ。
けれどことのいみがある。
どうしようと)


すでにそのとき。
かのじょはいばらにつながれたかのよう。
それはたしかだった。

(ほちょうをおとしてそのさなか。
こえはふいにめいりょうに
みみもとでかのじょにだけきこえた)


かんけいなどはないはず。
すべてがすべてばんじ。
おもうはずだった。
あのこはいったいどういうことなのだろう。
なぜ。
すでにそのしんじょうにあるはずだった。
そのわだち。
しっている。
あくまでもはかなくむじょうでしかない。
そのことにぜんいんがとらわれるりゆうがあった。

あれな
なに・・・いったい。
なにかのすんぴょう?
しらない。

ざいぜん
そのとおり。
それはいい。

(きづくとアンダーグラウンドのりょういき。
ふうけいはかわらずともあくまでげんじつにとおく。
ひとびとはすでにきえていない。
てんけいてきな。
しょうてんはままならない。
めのまえ。
ぜんぽうにすがたがみえる。
くりいろのロングヘアでめがおおきくねむたげで
くろのパンツにうすてのセーター
うでをむねのしたでこうさしてくんでいた)

ざいぜん
あなたのはなし。

あれな
わたしの?

ざいぜん
それをどうおもうのか。
ほんしんから。
はたしてたりうるのか。
いったいのぞみはなんなのか。
なぜそうなのか。

あれな
いや・・・なにも。
ごかい。
そんなそぶりしたかな?

ざいぜん
まわりくどい。
そんなてあいがきらいなんだ。
それだけだ。

(いんさんに。
つよいいたみがしんけいにはしる。
あくまでつよくいらだちだけをいだくそのいたみ)

あれな
いばらが・・・

(まのあたりにするこうけい。
からだのひょうめんにワイヤーのきれめがはしる。
それはそれぞれぶんかいしてうきあがりブロックのように
たがいにはんぱつしたままほじしてうごかない)

ざいぜん
だいちのごとく。
あのハイ。
こうきなるもの。
きしつ。
がんらい。
こんらんにこそきょうじんなるプロメテウス。
きょうじることでの
たましいのゆらぎにこだまするちせいのねいろ。
そのきょうちにはんきょうするこのテンション。
せきららで
どのようにあがなうべきとするものか
それをみいだすにいたったひとにこそを。

あれな
これはシュール・・・なのか。
うかつ。

ざいぜん
おわりだ。
べつにいうべきこともない。
おおよそやくにもたたない
ゆいいつの『オメガパターン』もこれでさいごだ。

(ざいぜんはゆびをならした)

ざいぜん
『イズ・デッド』。

(さとりかける。
やはりいっしゅんぞっとするもの。
あれなはもんどうむように
ブロックのしゅうごうたいとして
そのじょうたいからしほうにばらばらにはれつした)

ざいぜん
まったくたやすいもの。
これでかまいませんね。
殿下。

(すがたはなくこえだけがきこえた)

殿下
なにをしたのかしってるか?

ざいぜん
『オメガ』をまっしょうしました。

殿下
そのてで。
ほんとうか?

ざいぜん
そうです。

殿下
では・・・

(いっしゅんのひずみ。
そのひずみがふっきゅうするとすでに殿下が。
あかいロングヘアのそうはくのかたいかおだち
色眼鏡をかけあかい革のジャケットをきて
ダークシャツにネクタイとコットンパンツ。
そのそばにいぶかしげにたっていた)

ざいぜん
殿下。

殿下
たずねる。
それはもういないということだな。

ざいぜん
はい。

殿下
しとめたということだな。

ざいぜん
そうです。

殿下
たしかに。

ざいぜん
はい。

(殿下はかたほうのてのひらをざいぜんのかおにそわせ)

殿下
あれをしまつをしたのならいまはおまえがゆいいつのこうたい。
なにごともうかつにはできない。
どうでもいいとばかりいってはいられない。
おこたらず。
てっそくは。
つねにかたくで。
しんみょうにこそつきる。
だからこそそうなる。
ひつぜんてきにそうなる。

(ゆらぎ。
たんてきな旋律)

殿下
ごくろうだったな。
おわりだ。
アストロン。
しゅうりょうしろ。

(かいたい。
そのプログラムがさどうする。
しこうせいから異能者となったかわり
あきらかにてんまつがよういされのこされる。
さからえないというこのやくそくごと。
そのばあい。
しばらくのちんもくがあった。
かのじょのかおをうかがうがなぜかへんかがない)

殿下
なんだ?
どういうことだ。

ざいぜん
なにものだ?

殿下
ばかな。

(はっするという。
それがしんどうする。
おおきな質量にはたかれたようだ。
つよくつきとばされる殿下。
そのさいにかたほうのてをうしなう。
ショック。
よそうがいにこんらん。
きずぐちをおさえてみをおこす)

ざいぜん
やはりアストロンらしいな。
うわさどおり。
せんぷくしているようだがいったいもくてきは?
それはたしかにあるようだが。
ぐうぜんでもなく・・・

(そのときに。
そのパターンはいっきにきりかわる。
すべてをじしんあれなによってかきかえられた)

殿下
そんなものか。
おまえというものがだ。
だがはなしにはならない。
いくらなんでもな。
ちがうんだぞ。

あれな
はやくリセットをしろ。
そうでないとばかなさいごだ。
ふほんいなだけだぞ。

殿下
くだらない。

(ふきとんだてのひらがアンダーグラウンドじょうで
原子レベルからデータによりさいこうせいしかんぜんにふくげんした)

殿下
もちろんしまつするにきまってる。
じゃっかんのごさはとうぜんであってけっかはおなじ。

(りょうてをむねにゆびをたててあわせる。
しゅうちゅう。
きゅうそくにかがやきはじめたきせき。
しゅういに球体のこうおんのほのおがたちならぶうかぶ。
まほうだった)

殿下
『ドライ』。

(かいほう。
ちゅうにうかんだほのおがはんのうしいっきに。
それは球体から放射状にひろがりめのまえにおおいかぶさる。
こうおんで高濃度のそのおおきな質量がまさにふりかかる。
そのもよう。
だからおわったものということか)

殿下
もはやきゅうたいぜんとしたものばかりだ。
じじょうはどれもてがかかりすぎる。
おそろしくできがわるすぎる。
だからこそのけじめだ。
とりあえずこれでまんりょうとだけにする。
ほかのことはいい。
わたくしごとすらとうぜんだ。
けっきょくはなにもなく。
まあそういうことだろう。
これでいい。
あまりかんしんはないがこれでぜんぶの・・・はずだ。
だがまだなにか?

(しゅういにかがやくたいきのけはいが。
めにすらうつった。
いてつかんばかりのじゅんど。
そのいわかんみめいのこのしんきょう)

殿下
なぜだ。
うかつすぎたか。
ながいをした?
このクロノのながれ。
じんじょうではないこのテンションはいったい。

れいこ
たちされ。

(きづいた)

殿下
ふざけるな。
おまえになにが!

(むにいたること。
かがやき。
せんこうによって。
まさにおしよせてそしてひきさがる。
いっしゅんのラグ)


ー epilogue ー

(自室。
いつものようにものぐさに煙草にひをつけた。
そのくせ。
啓蒙によるものとおおよそにいえないしだいで。
おそろしくじかんだけがかかるいつものさぎょう)

らんぜ
いまのデータパターンはどこがおやもと?
しらなかったはずだな。

(ものしずかにはちがいはない。
ここはあまりひとのけはいはないのかもしれない。
まんせいてきそのきょくどのろうどうにたいし。
ボトルのバーボンをグラスにつぐ。
ためいきまじりくちにしてしぶるようにあじわう。
あんどする?
きょくどにくずれてかんじがわるい。
そんなばあいといえるのか?)

ブレーカー
ほうぼうに。
こんらんのままだ。

らんぜ
DSVRはまだ機能してる。

ブレーカー
ほとんどはけんがいだ。
まさにまれなはなしだ。

らんぜ
そんなの。

ブレーカー
そろそろかんがえどきだ。
あたらしいものこそをのぞめばだ。

らんぜ
だったらなにを?

ブレーカー
こんごドラグーンとしてどうやっていくか。
てきせいであってもまだだめだ。
いろいろとおちどがある。

らんぜ
もっと・・・ひとにあうべき。
せまいせかいではいけない。

ブレーカー
それがわかるようになる。

(ラジオはへいじのごとく。
つねにチューンはもんだいいしきをとおまきにでもふる。
むかんしんにであってもやはりうごきをしるもの。
どうじてきどうじこく。
そのよも。
ばんじそのならいだけでおわってしまう。
おぼえてすらいない。
こんかいはとりあえず)


ー 『Ran ZE』 to be continue ー


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